社内広報の定番ツールである社内報。一時、コストカットやデジタル移行によって廃止したという企業の話をよく耳にしていましたが、最近になってその重要性が改めて注目されています。
転職が当たり前になった今、社員の定着率は企業経営の重要な課題となりました。定着率を上げるためには社員を大切にする=社員の満足いく環境でモチベーションを保ちつつ、キャリアアップやワークライフバランスをサポートする。そのために社内報がこれまで以上の価値を持ち始めたといえます。
そんな社内報をつくるにあたって多くの方が気にするのは、イントラネットなどを活用した「デジタル社内報」と、従来のように紙に印刷した「冊子型の社内報」、どちらがよいのか? ということ。
この記事では双方のメリットやデメリットを比較していきますが、まず先に結論をお伝えしておきます。
結論:どちらのほうがよいとは一概に言えません。
デジタルにはデジタルの、紙には紙の良さがあります。つまり、どちらか一つを選ぶのではなく目的によって使い分けることが大切になります。では、順番に解説していきます。
デジタル社内報のメリット1.コスト
デジタル社内報の一番のメリットは、コストが安いことでしょう。
WEBで完結するため印刷費用がかかりませんし、初期投資としてデザインテンプレートを作っておけば、デザイン費用も削減できます。
また、コストが安いということは、そのぶん多くの発行が可能だともいえます。記事をWEBに投稿するシステムを構築することで、専門知識がなくても誰でも社内報をつくることができるようになるため更新頻度を維持しやすいでしょう。
デジタル社内報のメリット2.速報性がある
デジタル社内報の、コストに並んで大きなメリットは速報性です。
紙の社内報だとどうしても印刷工程の期間を確保する必要がありますし、ミスがないよう校正を慎重に行う必要があるため各部署の承認などにも時間がかかります。
デジタル社内報は、記事を書けば即座にアップロードできるため、タイムラグを出したくないときには極めて有効です。
また、万が一ミスがあっても修正が可能というのも強みです(もちろん原則はNGですが)。印刷だと訂正通知を出したり、最悪の場合には刷り直しをすることになります。
デジタル社内報のデメリット1.情報が流されていく
次にデジタル社内報のデメリットです。
デジタルは速報性が高いぶん、常に新しい情報が更新されていき、古い情報があっという間に流されていきます。紙のように手元に置いておくことができず、ウェブサイトの階層の奥に埋もれてしまうため振り返られづらい、ということがあります。
これがニュース系の情報だったり、一時的な情報であればいいのですが、たとえば経営理念などの重要なメッセージや新製品の詳細情報が流されていくと、社員にうまく定着しない、ということが起こりえます。
デジタル社内報のデメリット2.セキュリティ
社内報は原則、社外秘です。企業秘密や社員の個人情報などを扱うため、漏洩には気を配らなければなりません。
デジタル社内報では、外部からサイバー攻撃を受けたときダイレクトに情報が漏洩する可能性があります。
紙の社内報も外に持ち出すことはできるので注意は必要ですが、外部から悪意ある攻撃を受けるケースとは根本的に異なります。
以上がデジタル社内報のメリット・デメリットでした。
続いて、紙の社内報です。
紙の社内報のメリット1.手に取って読める、抜群の訴求力
紙の社内報は何よりも、モノとして手に取れるということが最大のメリットです。手に取って読むと、WEBで見るよりも強い印象を与えることができます。
また、誌面デザインの柔軟性が高いため、伝えたい情報をより正確にコントロールすることができます。この訴求力の強さは、やはりWEBよりも紙のほうが一日の長があるといえます。
紙の社内報のメリット2.手元に残る
紙の社内報メリット2つ目は、手元に残るということです。読み終えたあとでも書棚に保存しておけば、ふとしたときに手に取ってパラパラと読み返すことができます。それは誌面のデザインも相まって、最初に読んだときの記憶を呼び起こしやすく、何度も反芻してメッセージの定着度が上がります。
家族にも手渡すことができるため、社員本人だけでなく家族と会社のつながりを作り、より良い関係性を築いていく一助ともなります。
さらに、新卒採用の説明会や面接の場でも配布することもできます。エントリーした学生たちに等身大の自社の姿を知ってもらう絶好のツールになるでしょう。
もちろんこれらの場合、社内報が社外に持ち出される前提になるため、内容に問題がないかのチェック、関係部署からの承認、社員への注意喚起は徹底して行うべきです。
紙の社内報のデメリット1.コスト
デジタル社内報のメリットが、そのまま紙の社内報のデメリットになります。上記で述べたとおり、印刷費やデザイン費がかかります。
紙の社内報のデメリット2.発行までに時間がかかる
これもデジタル社内報のメリットと合わせ鏡です。タイムリーな情報提供という面では、デジタルに勝つ術はないでしょう。
以上で、紙の社内報のメリット・デメリットの説明を終わります。
いかがでしたか? 両者ともに一長一短があるため、どちらか一方だけを選んでもう一方は捨てるという考え方ではなく、目的に応じて使い分けることでより効果を発揮するということがおわかりいただけたのではないでしょうか。
最後に、デジタル向きと紙向き、それぞれの企画例を紹介して終わります。
デジタル社内報向きの企画例
- 社長からのメッセージや経営方針や理念など、一度だけだと伝わらないため繰り返し伝えて浸透させたい情報
- 新製品や新規プロジェクトなどのニュース性の高い情報
- 売上などの数字に関する情報
紙の社内報向きの企画例
- 社員やその家族にスポットを当てたインタビュー記事など
- 社内で行われているイベントの紹介や、ちょっとした出来事(たとえば誰かがいつも敷地内を清掃してくれているとか、知られていない誰かの活躍にスポットを当てるとか)
- 経営者の素顔など、ビジネスとは違った視点から読者の興味を惹く企画。採用活動にもそのまま利用できる
読んでいただき、ありがとうございます。


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